Tips
- コマ落ち -
この項目では WME を使用した際のコマ落ちについて説明します。
WME を使用した際のコマ落ちには主に2つの要因があります。
- ▲PC のパフォーマンス以上の WME 設定をしたときに生じるコマ落ち
- ▲指定したビットレートを超過した WME 設定(画面サイズやフレームレート)でのエンコードによるコマ落ち
この2つのコマ落ちにはそれぞれに別々の対処が必要です。
両方を混同していてはいつまでもコマ落ちに悩まされることになります。
画像で示したものはあるファイルのエンコード結果です。
ビデオ出力の 欠落したフレーム のところに示されるのが ビデオ ビットレート不足によるコマ落ち です。
この設定ではビデオ ビットレートが 300 kbps に設定されているのが、ビデオ出力の 最大ビットレート の数値でわかります。
そこそこ動きのあるゲームをエンコードしたものですがビデオ ビットレート不足によるコマ落ちはなかったようです。
PC のパフォーマンス不足によるコマ落ちは、ビデオ入力 の 現在の fps のところに示される数値でわかります。
例えばこの設定の場合、フレームレートの設定は 24 fps になっていますが、エンコード中に この 現在の fps が 24 fps を下回ったときに、その場面でコマ落ちが発生していることになります。
- ビデオ ビットレート不足によるコマ落ちへの対処 -
「ビットレートが足りないならビットレートを増やせばいい」では、いろいろ問題が出てくることはこれまでにも説明してきました。
適切な取り込み範囲の設定、適切なフレームレートの設定をした上で、それに合わせてビットレートも割り当てましょう。
「エンコード画面サイズも、フレームレートも、これ以上は削れない」
「UP 回線速度の関係でビットレート不足によるコマ落ちがどうしても出る!」
という場合は、画質が落ちるのを覚悟で ビデオの滑らかさ を 50 から少し下げることでフレームレートを維持することは可能です。
- PC のパフォーマンス不足によるコマ落ちへの対処 -
主に CPU への負担を軽減することで対処することになります。
明らかに CPU パワーが足りない場合は思い切った設定の変更が必要になります。 → CPU 負担軽減
- テストで見るべきポイント - ▲
WME でエンコードを開始し HDD に保存して自分でどんな動画が出来たかをチェックすることができますが、動きの少ないところをチェックしても意味はありません。
WME はキーフレームの間隔で指定した数値の間は画面全体のエンコードをしているわけではなく、フレーム間の差分を補完する形でエンコード処理をしています。
ゲームのメニュー画面や、画面内の一部は動きが激しいが背景はまったく動いていないなどの場合、動いていない部分が多く CPU への負担も軽く、ビットレートもさほど必要とされません。
動いていなければ 640*480 16 fps でも、640*480 30 fps でもビットレートが同じであれば同じ画質になります。
ビットレート不足でも CPU パワー不足でもコマ落ちが発生するのは動きの激しい部分をエンコードする時です。
FPS であれば画面を大きく振ってテスト、動画であればそのソースの中で一番負担のかかりそうな場面でテストする必要があります。
つまり AVG や SLG ではビットレートを多く必要とせず、また CPU への負担も軽いということになるわけです。
動きはあるが背景に動きのないゲーム(テトリス系)もビットレートや CPU への負担の軽いソースです。